ゆうちょ銀行では、社会と共存して企業成長することの重要性を全社員が認識できるよう、経営層・社員に対する研修、浸透・啓発施策等を継続的に実施してまいりました。さらに、2022年度、社会課題解決に向けた意識を全社員一丸となって高めるとともに、社員一人ひとりが業務を通じた社会課題解決に取り組むため、全国の店所※1で「SDGs宣言※2」を策定し、具体的アクションを実施しています。
今般、「SDGs宣言」の策定過程を踏まえ、店舗代表として東京都・町田店の社員とお客さま応対における取り組み内容や、ゆうちょ銀行の存在意義等を語り合いました。
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町田店のパーパスである「お客さまの人生をより豊かにすることに貢献し、社員一人ひとりがやりがいを感じること」を表しました。銀行取引のデジタル化が進む中、リアルでしか築けない「信頼関係」や、いつもそこにある「安心感」を存続させるために、店舗として何ができるかを常に考えています。
参加者紹介:ゆうちょ銀行 町田店から、店長のほか、3名の社員が参加しました。
当店には様々な国籍、年齢層のお客さまが来店されます。すべてのお客さまの様々なニーズにお応えできるよう、日々取り組んでいます。
今年度から、より一層の取り組み推進に向けて、「SDGsリーダー」を独自に設置しています。渉外社員 Iさんをリーダーに週次の勉強会等を行っており、「SDGs宣言」も、リーダーを中心に社員中心で話し合って策定しました。
当店ではお客さま本位で業務を行うことを大切にしていることから、SDGsの様々な課題を踏まえた当行の重点課題(マテリアリティ)の中から、「日本全国あまねく誰にでも『安心・安全』な金融サービスを提供」に関連するものを設定したいと考えました。
今、世界では戦争が起きており、誰もが平和に暮らすのが当たり前ではないことを実感しています。ゆうちょ銀行は1億2千万の口座があり、日本国民のほとんどが顧客である日本のインフラを支える銀行です。すべてのお客さまに平等に質の高いサービスを提供することが私たちにできるSDGsの取組みであると考えます。お客さまに対しても、社員同士でも、愛のある言動・行動を行いたいという思いも込めています。
全てのお客さまに質の高いサービスを提供できるよう、日頃から様々な工夫を行っています。
例えば、耳の不自由なお客さまとは筆談で会話を行いますが、コロナ禍での接触を防止するためにも筆談機は2台(お客さま用・社員用)用意して、アクリル板越しに応対できるコーナーを設置しました。また、簡単な挨拶などの手話を全社員で毎週、朝礼で練習しています。
外国人のお客さまには、様々な国の方がいらっしゃいますので、英語だけではなく、各国の言語の記載例や説明資料を分けて設置して、すぐにお渡しできるようにしています。ポケトーク(AI通訳機)も活用してうまくコミュニケーションを図れるよう、練習しています。
お客さま応対を行った後は振り返りを行い、「こうすればもっと分かりやすくご案内ができたかもしれない」と更なる改善点がないかを考えるように心がけています。各国の言語別の書類の事前準備や、手話の習得等は、日頃の気づきを社員間で共有し、店舗全体の取組みとして始めたものです。よりスムーズに応対ができることで、お客さまに喜んでいただける機会が増え、社員のやりがいにもつながっています。
私は、窓口担当者として、お客さまによってサービスの差が出ないように心がけて業務を行っています。
外国のお客さまへの応対は、日本の方と比べて言語の壁があり時間がかかることもありますが、無事に手続きができた時のお客さまの喜ぶ姿を見ると、自分自身のやりがいにも繋がります。最近、外国のお客さまが口座開設後、私あてに再度来店し、ご友人を紹介してくださいました。「ゆうちょ銀行に行けば分かりやすく丁寧に口座開設をしてもらえる」と友人に伝えてくださったようで、とても嬉しかったです。私のお客さま応対により、「お客さまの輪」が広がったと感じられた出来事でした。
また、高齢のお客さまの中には、耳の聞こえにくい方や窓口までの移動に時間を要す方などがいらっしゃいますので、それぞれのお客さまに適切な応対を行うよう意識しています。例えば聞き取りが上手ではない方に対しては、大きな声でゆっくり話す、聞き取りやすいように低めの声で話すといった工夫をしています。お客さま応対で役に立ちそうな内容は、意識して情報収集したり、職場で情報交換したりしています。
「ありがとう」と言ってもらえる存在になりたい。すべてのお客さまに笑顔で帰ってもらいたい。これが、SDGs達成にも繋がると考える私の強い思いです。
私は渉外社員として、お客さまのライフプランに応じた投資信託等の資産運用商品のご案内を行っています。
私が常に徹底していることは、商品をご案内する前にヒアリングを行い、「最も大切にしていること・人」についてお伺いすることです。「車を大事にしており、趣味はドライブ」「可愛いお孫さんが生まれたばかり」といったエピソードを伺うことで、お客さまの人となりや考え、生活を知ることができ、その方に適した商品をご案内できます。
最近はオンライン面談も増えましたが、パソコンが苦手なお客さまには初期設定をお手伝いしたり、使い方をご説明したりといったサポートにも力を入れています。外出が難しいお客さまにも取引の選択肢が広がり、より便利に当行を利用いただけるようになると考えています。
また、私は町田店の「QQセールスリーダー※3」でもあるため、町田店のお客さま応対に、「お客さまの声」を活かすことにも尽力しています。アンケートに記載されたご意見を分析して、お客さまが何を求めているのかを考え、改善につなげています。
幅広い知識やスキルが必要だと思います。お客さまに安心感を持ってゆうちょ銀行をご利用いただくには、年金や税金など金融のプロとして知識を深めることが重要と考えるからです。町田店では、渉外社員がFP2級を取得し、継続的に知識向上に努めています。職場では、毎週ミニ勉強会を開催して社員同士で研鑽しています。
お客さまをよく見て、どのような状況なのかを理解することも大切だと思っています。
窓口では常に「振り込め詐欺の防止」を意識して対応していますが、先日も取引内容やお客さまの態度から不審に思った社員が、振り込め詐欺被害を未然に防止してくれました。一人ひとりのお客さまをしっかり見て、そのお客さまが今置かれている状況を理解し、社員が寄り添って対応することが、お客さまをお守りすることにつながると思います。
ゆうちょ銀行のお客さま本位の業務運営について
ゆうちょ銀行は、従来からご利用いただいている貯金・送金といったサービスの提供に加え、「資産形成のサポート」などにより、お客さまの幅広いニーズに積極的に対応していくため、2017年3月に金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」を採択し、同年6月に「お客さま本位の業務運営に関する基本方針」を制定しました。また、「お客さま本位の業務運営に関する取組項目および取組状況」を公表しています。お客さまからお寄せいただいた声を真摯に受け⽌め、真に信頼される企業を目指し、「お客さま本位の業務運営」をさらに徹底してまいります。
営業店での主な取り組み | ||
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お客さま本位の情報提供およびコンサルティングの実践 | お客さまの声を把握する仕組み |
ご提案した商品や販売・推奨等の方法がお客さまにとってふさわしいものであったかについて、アンケート等によりお客さまの評価を受け検証するとともに、市況、保有商品の損益状況に関する情報の発信を行うのみではなく、お客さまにライフプランの変化があった場合には、お客さまのニーズに基づき、新たなライフプランの実現に向けたご提案に努めるほか、適切な投資等の判断をいただけるようサポートを行っています。 |
ライフプランコンサルティング |
ライフスタイルが多様化する現在、LPCアプリ(ライフプランコンサルティングツール)を使用し、各種シミュレーション等により、お客さま一人ひとりのライフプランに応じたご提案を行っております。 |
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利益相反管理態勢の整備 | 利益相反取引の適切な管理 |
資産運用商品のご提案時は、商品や販売チャネルにともなう販売手数料等の多寡にかかわらず、お客さまのニーズに沿うと考える商品を提案しています。 |
人材育成 | 研修制度 |
商品・サービスや年金・相続等の知識研修、コンサルティング提案のロールプレイングや正規の事務を徹底する研修を行っています。また、専門性を身に付けるための資格取得支援等に取り組んでいます。 加えて、コンサルティングの実践に必要なスキルの保有状況を社員別に把握して、店舗管理者が社員毎の育成計画を作成のうえ指導を行います。作成した育成計画によるスキル習得状況に応じて、定期的なフォローアップを実施しています。 |
ゆうちょ銀行はパーパス(社会的存在意義)として「お客さまと社員の幸せを目指し、社会と地域の発展に貢献します」を掲げています。町田店におきかえれば、お客さまの人生をより豊かにすることに貢献し、社員一人ひとりがやりがいを感じることであり、SDGs宣言はそれを表したものです。銀行取引のデジタル化が進む中、リアルでしか築けない「信頼関係」や、いつもそこにある「安心感」を存続させるために、店舗として何ができるかを常に考えています。
私は、店長着任前は本社の投資信託事業部で資産運用商品の販売戦略策定や制度設計に携わっていました。スマホを使ってお客さまご自身で資産運用を行う人が増える中、当行の強みは何なのか。「自分でアプリを操作して手軽に資産運用を行いたい」という方もいらっしゃる一方、「わかるまで丁寧に説明してほしい」という方もいらっしゃいます。ゆうちょ銀行では両方のお客さまのニーズに応えられるよう、誰にでも使いやすいデジタルチャネルの整備に取り組むと同時に、店舗ではお客さまに寄り添ったコンサルティングを実施しています。各店にQQセールスリーダーを置き、お客さま応対の際にいただいたご意見や苦情を分析・改善して次に活かすことで、お客さま満足度向上、お客さま本位の業務運営に取り組んでいます。
「ゆうちょ銀行でお取引いただければ、社員が直接ご相談に応じ、親切・丁寧にご提案・ご説明します」ということが、全国にリアルチャネルを展開するゆうちょ銀行のミッションであり、それを店舗で社員と共に実践することが店長としての私の役割と考えています。
東京エリア本部では、東京にあるすべての郵便局・直営店が、お客さまにより親しまれ、愛される局・店舗となるよう、日々様々なサポートを行っています。
町田店の皆さんは、パソコンが苦手な高齢の方にはオンライン取引のための設定等をサポートする、体の不自由な方が不便なくご利用いただけるよう設備を整えスキルを磨くなど、日々サービスの向上に取り組んでいます。また、「お客さまに信頼や安心感を持ってもらうために、お客さまをよく見て、その人に合った応対をすることが大切」とのコメントがあり、ゆうちょ銀行としてお客さまの期待に応えようとする姿勢、思いは同じと感じています。
SDGsの達成への貢献に向けて、今後もお客さまの声を大切にし、お客さま本位の業務運営を、郵便局・直営店と一緒に推進してまいります。
経営企画部サステナビリティ推進室では、当行社員一人ひとりが、サステナビリティの重要性について腹落ちし、業務を通じてSDGs等の社会課題解決に取り組むため、ESG・SDGs等の理解浸透施策を継続的に行っています。
各店所における「SDGs宣言」の策定・取り組みを通じて、当行のパーパス(社会的存在意義)、社員一人ひとりのパーパス(人生の目的や働く意義等)、各店所の課題等をそれぞれが認識することにより、SDGs達成への更なる貢献につなげてまいります。
所属・肩書は2022年6月時点
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