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#02 長期的なキャリア形成×働きやすい職場

ゆうちょ キャリアディスカッション Part.1 長期的なキャリア形成のための、働きやすい環境づくり

変化の激しい環境で、自ら考え・挑戦できる人財が求められています。
ゆうちょ銀行では人的資本経営の考え方のもと、社員の
 ①成長を促す、②能力を引き出す、③多様性を活かす、
の3つを柱として取り組んでいます。
①成長を促す、の一つとしている「自律的社員の育成」においては、自分がどういったキャリアを歩んでいきたいのか、自らで考えてもらうことと併せて、社員が考えるキャリアを実現するためのサポートとなる、働きやすい職場づくりに向けた制度も用意しています。
2023年8月23日に、そうした働きやすい環境づくりのための制度を知る機会として、ゆうちょ銀行社内で様々な立場・経験を持つ社員間でのキャリアディスカッションを実施しました。

社員紹介(写真左から)
コーポレートスタッフ部門 総務部 担当部長 吉原 祐二さん
コーポレートスタッフ部門 お客さまサービス統括部 執行役部長 藤江 純子さん
市場部門 プライベートエクイティ投資部 グループリーダー 水野 浩範さん
コーポレートスタッフ部門 人事部 人材開発室 グループリーダー 栁谷 雅寛さん(司会)

栁谷さん写真

人事部 人材開発室 グループリーダー 栁谷さん(司会。以下、栁谷):
本日は、「長期的なキャリア形成のための多様な働き方」をテーマにお話しいただきます。
それではみなさま、簡単に自己紹介をお願いいたします。

藤江さん写真

お客さまサービス統括部 執行役部長 藤江さん(以下、藤江):
お客さまサービス統括部長の藤江純子です。お客さまサービス統括部では、店舗の営業時間内はお客さま応対や店舗のサポートを行っているので、なかなかテレワークやフレックスを導入しづらいと考えていましたが、みんなが少しでも働きやすくなるために何ができるのかを考え、実践してきたことをお伝えしようと、今日ここに来ました。

吉原さん写真

総務部 担当部長 吉原さん(以下、吉原):
総務部の吉原祐二です。私は2007年に入社後、本社のいくつかの部署を経て、2022年から総務部で働いています。総務部では、働きやすい職場づくりのための取り組みの一つである、テレワークのシステムを担当して、以前はユーザーだった仕組みを担当してみての意識の変化やテレワークの浸透に向けてどんなことをやっているのか、などお話しできればと思います。

水野さん写真

プライベートエクイティ投資部 グループリーダー 水野さん(以下、水野):
プライベートエクイティ投資部(以下、PE部)の水野です。
PE部ではフレックスやテレワークについて制度導入当初から、部長を筆頭に積極的に活用しています。良い点はもちろん、困っている点や工夫しなければいけない点などもお話しして、これから導入しようとしている方々の良い気づきになれば嬉しいです。
プライベートでは旅行が好きで、コロナ禍になるまでは1年に1回くらい海外に行っていました。他には筋トレも継続していて、予定が入っていない日は仕事帰りにジムに寄って筋トレして帰っています。

栁谷さん写真

栁谷(司会):
様々なライフイベントとともに自ら考えるキャリアを実現し、長く当行で活躍いただくために皆さんが感じていることをお話しいただきたいのですが、まずは、柔軟な働き方の代表例にも出されることが多い、フレックスタイムについてお聞きします。

藤江さん写真

藤江:
お客さまサービス統括部はフレックスを2023年6月から始めたばかりです。それまで導入していなかったのは「やりたい」という声が具体的に上がらなかったということもありますが、部長である私の覚悟ができてなかったということも大きかったと思います。
当部の中には、9時~17時までお客さま対応をしたり、店舗などでこじれた難しいお客さま対応をサポートしたりしているチームがあります。
このチームは、決まった時間帯にどうしても会社にいなくてはいけないので、仮にそのチーム以外で導入した場合「私たちはできない」という不満が出るかも・・・などが気になって導入していませんでした。そんな中で導入したきっかけは、多いときで8人、今も4人いる育休中のメンバーが復帰する際「フレックスあったらいいな」と言っていると聞いたことです。復帰する際、少しでも仕事に対する自由度があったらいいな・・・というのは、私も育児をしてきた人間として実感できたので、導入しようと決断しました。
懸案だった対応時間が固定されがちな業務についても、その業務に対応できるメンバーを別のチームからの応援で増やしたり、管理者が対応したりすれば、お客さまや店舗にご不便をおかけせずに対応できると判断して導入しました。
実際に導入して3か月目ですが、利用者は4人、うち3人が子育て中で1人はそういった事情はない社員です。導入した社員にメリットを聞くと、子育て中の社員は、家庭内で早い日・遅い日を調整することで、短時間勤務にせずフルタイムで働くことができる、また、テレワークと組み合わせることで中抜けがしやすく、例えば学校の三者面談などの場合、少し抜けてまた帰ってきて仕事できる、という話がありました。ちなみに、繁閑に合わせて残業する日と早く帰る日を調整できるので、残業時間も減っています。
今は良い話ばかりお伝えしたのですが、便利なはずなのになんでやっていない社員がいるんだろう・・・と思い聞いてみたら、今の働き方で不便を感じていない、とか、自由度が高まり過ぎるとだらだらしてしまいそうで自分に自信がない、という話もありました。フレックスやテレワークは自己管理や進捗管理ができることが大前提なので、そういった率直な意見は受け止めつつ、選択肢が増えたことは良いことだと思うので、広めていきたいと思います。

水野さん写真

水野:
PE部ではほぼ全員フレックスを適用していて、繁閑に合わせて時間調整ができるので、部全体の残業時間もフレックス導入前に比べて継続的に減っています。時間管理などの意識がより高まっているのではないかと思います。
業務外のところでは、藤江さんのおっしゃるような育児に関する時間調整がしやすいということはあります。ただ、それだけではなく、例えばPE部では海外とのやり取りが多いので語学の勉強をしている社員も多いのですが、そういった語学の授業のある日は早めに仕事をはじめて早めに終わったり、自己研鑽という面でも、柔軟に時間が使えるのがフレックスの良いところだと思います。
テレワークと組み合わせるとより便利で、通勤時間を取られないので、時間制約のある日でもその分働く時間を増やすことでき、さらに柔軟な働き方ができています。

栁谷さん写真

栁谷(司会):
自己研鑽が例に出てくるとは思いませんでしたが、まさに人的資本経営の体現ですね。

吉原さん写真

吉原:
総務部では2023年4月からフルフレックスを導入しています。やる人、やらない人は双方いると思いますが「やりたいのにできない」という人が出ないように、というのが部長はじめ部としての思いでした。そのため、部長自らフルフレックスにして、ほかにも私を含め管理者からやってみようということで推進しています。
私もまだ子供が2歳で保育園に通っており、時には熱を出したりもします。昨年はそうしたとき、在宅勤務にしつつ時間休(※1)を取ったりして対応していました。ただ、時間休は1時間単位での取得に限定されますし、年間で取得できる上限数も決まっています。フレックスにすると中抜け(※2)ができるようになるので、働きやすくなったと実感しています。
総務部内は他にもお子さんが小さい方もいてフレックスを活用していますが、そうした人も含め、使いたいと思った人が素直に声をあげられるような環境を作ることが重要だと思い取り組んでいます。

藤江さん写真

藤江:
今の吉原さんのお話しで身につまされたのは「言いやすい環境を作る」というところです。制度があっても使えないと意味がないので、管理者自ら使って、というのは良いと思います。
総務部とお客さまサービス統括部は同じフロアで隣り合っているので、両部の管理者が使うことで、そういった雰囲気を醸成するのも大事だと感じました。やっぱり「使いたいけど言い出せない」ということがあったとしたら何とかしないといけないし、むしろそこが一番大きな問題かな、と思います。
ただ、育休復帰してフレックスを使っていない社員に聞いてみると、今は子供との時間を長くとりたいので短時間勤務にしているけれど、日々の勤務時間は繁閑などにも合わせて柔軟にできるほうが便利だと考えている社員もいます。今、ゆうちょ銀行のフレックス制度では1日8時間を前提に毎月の所定労働時間が決まっているので、その総時間数を満たせない短時間勤務社員は適用できませんが、そうした社員も適用できるようになると働き方の選択肢が増えて良いのではないでしょうか。

水野さん写真

水野:
PE部は他社から来た社員も多く、何より部長自身が自らテレワークやフレックスを推進してくれた、ということがあります。
吉原さんがおっしゃるように、やはり必要性を感じなければなかなか自分ではやろうと思えないということもありますが、一方で、管理者が自ら率先してやってみてくれると、必要性を感じている部下もやりたいと言い出しやすくなると実感しています。

藤江さん写真

藤江:
聞いていて、私もちょっとドキッとしました。せっかくある制度が使えないのはもったいないので、そうしたことにならないようにしたいですね。

コーポレートスタッフ部門 総務部 担当部長 吉原 祐二さん、コーポレートスタッフ部門 お客さまサービス統括部 執行役部長 藤江 純子さん、市場部門 プライベートエクイティ投資部 グループリーダー 水野 浩範さん、コーポレートスタッフ部門 人事部 人材開発室 グループリーダー 栁谷 雅寛さん(司会)
栁谷さん写真

栁谷(司会):
次に、テレワークについてお聞きしたいと思います。私自身、例えば病院に行くときなど、テレワークとフレックスを合わることでその対応時間以外を業務にあてることができるなど、便利に使わせてもらっています。 総務部では、テレワーク端末の導入や普及に取り組むなど、働きやすい環境づくりに尽力いただいていますが、テレワークをより使いやすくするため、気にしていることなどがあれば教えてください。

吉原さん写真

吉原:
もともとコロナ禍前の2020年頃から、試行的に一部の部署で実施していました。コロナ禍の中で本格的に導入することになり、いろいろと試行錯誤しながら仕組みづくりをして今に至っています。
ユーザーとしては、前任の部署にいた時に家庭事情で非常に通勤に苦労している社員がいましたが、本人も働く意欲があって部署としてもぜひ働いてもらいたいということでテレワークを活用して働き続けてもらうことができたこともありました。テレワークが実施できる環境を整えてくれたことには感謝していました。
一方で、今はそのテレワークの施策側にいるわけですが、セキュリティを担保しながら数千台の端末を管理し、実行するのは相当難しい、というのが正直な実感です。また、例えば海外でも使用したいなど、いろいろな部署から様々なご要望をいただいていることに対応したり、より便利に仕事ができるようにアプリケーションの改善をはかったりと大変な点も多いですが、それがやりがいにもなっています。
もし、お二人が活用される中でご要望やお気づきの点があったら教えてください。

水野さん写真

水野:
さっき事例でおっしゃっていた、海外で使えるようにしていただいたことはPE部としてもとてもありがたく思っていて、かなり便利になりました。一方で、使い勝手の面ではまだまだよくなる余地があると思うので、今後もどんどん便利になるといいな、と思います。

藤江さん写真

藤江:
私の場合、研修とかセミナーはテレワークの方が集中できるので、そういった時によく利用しています。ほかにも、今マンションに住んでいるのですが、例えば通勤に1時間かかる中で消防点検や高圧洗浄とかに対応しようと思うと、作業時間自体は短くてもなかなか大変ですが、テレワークが可能ならその時間以外は仕事ができるので助かっています。
ただ、当然テレワークをするにあたってのルールなどは守らないといけないので、そのルール作りの部分で、より便利になるような工夫をしてもらえると嬉しいですね。

吉原さん写真

吉原:
機能の改善にはそれぞれにいろんなハードルはありますが、これからもより使いやすい仕組みへの改善に取り組んでいきたいと思います。

栁谷さん写真

栁谷(司会):
人事部ではミーティングなどの際にTeamsを活用していますが、議事録作成機能が使えるようになったことで作業が楽になりました。たまにとんでもない日本語の時があったりするのもある意味面白く、便利に使っています。
それに社内でも、昔だったら分厚いファイルを3つ4つもって会議室に打ち合わせに行っていたのが、今はテレワーク端末一つ持って行けばいいので、そういったところも楽になりましたよね。

吉原さん写真

吉原:
テレワークの時に限らず、オフィスに行って仕事をしても便利な仕組みをもっと作っていこうと思います。

栁谷さん写真

栁谷(司会):
最後に皆さまから、ライフイベント・自己実現と会社でのキャリアを両立して長く当行で活躍いただくための環境づくりとして、皆さまもしくは各部署で意識して取り組んでいらっしゃることについて伺いたいと思います。

水野さん写真

水野:
まずは仕事とプライベートの両立の前提として、部全体でも言っているのが、1日の1/3以上の時間を費やしている仕事に対して「楽しく働くこと」。 プライベートが充実していないと良い仕事もできないと思っていて、ライフワークバランスの充実がすごく大切なことだと思っています。その充実のためのツールとして、今回お話しにあがっていたテレワークやフレックスをPE部では積極的に活用しています。
ですので、テレワークやフレックスを使いやすい環境づくりとして、ミーティングをオンラインで対応したり、スケジュールを共有化するなどの仕掛けも色々考えています。
一番お伝えしたいのは、自分さえよければいい、ということではなく、助け合い・お互い様の精神、お互いに尊重しあうという気持ちをみんなが持っていなければ、部署全体としてライフワークバランスが充実することにはつながらないと思うので、その点は強く意識して取り組んでいます。これは、先ほどのお二人の話にもあった導入しやすい雰囲気づくりにもつながるのだろうと思います。
あとは特に若手社員の教育に部長が先頭に立って取り組んでいます。PE部の取り扱っている商品は複雑なものも多いので、新人はキャッチアップが難しいということがあるのですが、豊富な経験をもって他社から来た社員が講師となって研修をし、キャッチアップに役立てるとともに、PEという仕事を好きになってもらうように取り組んでいます。だからこそ、若手社員も楽しく働き甲斐をもって仕事ができるようになっているのではないかな、と思います。
これは若手社員のためだけではなくて、若手社員がスキルアップしてできることが増えれば他の社員の時間を生み出せ、結果として部全体の残業時間の削減にもつながっています。
残業時間が減れば、その時間をプライベートに当てることができて、私であればジムに行ったり、ほかにも自己研鑽や家族との時間を増やすことにもつなげられると思います。そうやって、ライフワークバランスを充実させることに、部長自ら全力で取り組んでくれています。

吉原さん写真

吉原:
総務部は、テレワークだけではなく、例えば施設の維持管理など、会社全体が働きやすくなる土台作りをする部署だと思っています。自分自身も含めて、一緒に働いている社員の皆さんは会社全体を働きやすくするという意識をもって仕事に取り組むようにしています。
個人的には、総務部に着任して、部下の人数や担当する業務が大幅に増えました。それまでも管理者でしたが、少人数のチームだったので自分ですべての仕事を把握して自分が進めていく、という意識で仕事をしていました。そのスタイルでは仕事を進められない状況でしたので、試行錯誤しながら取り組んできました。
プライベートでも子どもが生まれて、家庭でも貢献したいという気持ちと仕事のバランスをどう取ろうか。まさに自分自身のワークライフバランスをどうしよう、という中、やはり自分ひとりですべてのことはできない、と考え、部下や仲間の方々を信頼して、任せられるところは任せながら、その人たちが仕事を進めるときに後押しをしたり、仕事のしやすい環境を作る、チームとして仕事ができるように、ということを意識して取り組んでいます。完全にうまくいっているのかどうかは分かりませんが、今後も試行錯誤しながら仕事のスタイルを見つけていきたいな、と思います。

藤江さん写真

藤江:
私は30数年ゆうちょで勤めていて、自分が子育て中の時には周りに助けてもらった分、今度は自分が助ける番だな・・・という思いを常にもっています。育児だけではなくて、水野さんがおっしゃっているように、会社は毎日8時間、1日の1/3という長い時間を過ごす場所なのに、それが苦痛だとするなら、ものすごくストレスでしかないと思っています。仕事って、大変なこともあるけど、苦しいことだけではなくて「この仲間だから頑張れる」みたいなチームを作って、部長という立場ではありますが、みんなと一緒にワイワイガヤガヤやっていきたいと思ってやっています。
その中で心掛けているのは、ともに働く相手の大事なことを自分も大事に思う、ということです。
それを知るために今やっているのは、たくさん話をしよう、ということ。雑談を含めて会話することで、いいアイデアも生まれるし、相手のことを知ることもできると思うので。

栁谷さん写真

栁谷(司会):
ありがとうございました。
引き続き人事部では、社員それぞれがキャリアもプライベートも自己実現できるような、働きやすい環境づくりに取り組んでいきたいと思います。

コーポレートスタッフ部門 総務部 担当部長 吉原 祐二さん、コーポレートスタッフ部門 お客さまサービス統括部 執行役部長 藤江 純子さん、市場部門 プライベートエクイティ投資部 グループリーダー 水野 浩範さん、コーポレートスタッフ部門 人事部 人材開発室 グループリーダー 栁谷 雅寛さん(司会)

ディスカッション実施日: 2023年8月23日
※所属や役職については、ディスカッション当時のものです。

  • ※1 年次有給休暇の範囲内で、1年度あたり5日分(所定労働時間8時間の社員なら、年間40時間)につき、1時間単位で取得可能。
  • ※2 勤務開始時間から終了時間までの間に、中抜けとして勤務しない時間を設けられる。