ゆうちょ銀行をとりまく事業環境は、人口減少・超高齢社会、 地域経済の縮小、デジタル革命の進展、コロナ禍を受けた新しい生活様式への変化、気候変動問題の深刻化等による持続可能な社会実現に向けた機運の高まりに加え、インフレ懸念を背景とした米国等の金融政策の転換、ウクライナ情勢の緊迫化等の地政学リスクの高まり等、不確実性が増す状況にあります。
このような中、「お客さまと社員の幸せを目指し、社会と地域の発展に貢献する」というパーパスと「お客さまの声を明日への羅針盤とする『最も身近で信頼される銀行』を目指す」という経営理念に立ち返り、中期経営計画においてゆうちょ銀行が果たすべき3つのミッション(社会的使命) を明確化しました。さらに、企業価値向上と社会課題解決の両立を通じてサステナブルな(持続性のある)経営実現を目指すため、取り組むべき重点課題(マテリアリティ)を4つ設定しています。
ゆうちょ銀行の重点課題(マテリアリティ)
日本全国あまねく 誰にでも「安心・安全」な 金融サービスを提供 |
地域経済発展への 貢献 |
環境の 負荷低減 |
働き方改革、 ガバナンス高度化の推進 |
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関連情報
マテリアリティを通じたパーパスの実現のため、私が最も大切にしていることが、「お客さま本位」の心です。お客さまに、ゆうちょ銀行の商品・サービスを安心してお使いいただき、信頼を継続することです。「お客さま本位」の取組みを目指した「サービス向上委員会」では、商品・サービスの適切性、窓口のデジタル化のみならず、社内の組織風土改革をテーマとし、「お客さま本位」について徹底的に議論しています。また、経営層の考えるお客さまに対する行動・姿勢・精神を、全国の社員に動画で伝えています。経営陣とフロントラインの社員がお互いの価値観を共有し、密にコミュニケーションをとっていくことが、最終的にお客さま本位の、良質な金融サービスを提供するために不可欠であると考えているためです。また、経営層だけでなく、社員や各組織についても知る場を設け、パーパスにつながるそれぞれの「ゆうちょらしさ」について語り合い、タテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーション強化を図り、組織風土改革につなげています。
ゆうちょ銀行の真の企業価値を理解してもらうためには、マテリアリティにしっかりと取り組みながら、成長ストーリーをしっかりと明示し、対話や情報開示を充実していく必要があります。私は経営トップとして、 ゆうちょ銀行の強さと成長力を誰よりも強く確信しています。
今後は、これまで以上に高い目標を掲げ、それに向かって役職員が一丸となって全力で邁進する姿をお示ししたいと思います。こうした真摯な姿勢こそが、市場から期待されていることであり、何より皆さまとの信頼関係をより強固なものにできると信じています。
私たちはこれからも、ステークホルダーの皆さまとしっかりと対話しながら、企業価値の向上と社会課題解決の両立を目指していく所存ですので、引き続き、ますますのご支援・ご高配を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社ゆうちょ銀行
取締役兼代表執行役社長